Linux 4.5-rc1 のLinus発表を訳してみました
Linux 4.5-rc1が本日(1/25)、LKMLで発表されました。
今回は、自分の英語の勉強の意味も兼ねて、LinusのLKMLでの発表を訳してみました。
要約すると、以下のとおりかと思います。
- マージウィンドウが終了したので、テストしてほしい
- 特に変わったところのない、いつも通りのRC
- 特筆すべきはARMアーキテクチャ部分のアップデート
- 一見したところ、全てのARMv6/7プラットフォーム向けに一般的なARMカーネルを間違いなくビルドすることができるようになった
マージウィンドウは終了し、rc1ができた。テストしてくれ。
異常に大きかったり、異常に小さかったりすることもなく、まったく普通のリ
リースだ。全体の70%を少し超える程がdrivers(大部分を占めるのがGPU、ネッ
トワーク、サウンド、staging、fbdev)で、統計的に見ても全く普通。ショー
トログは大きすぎて投稿するには扱いづらいが、マージ元であるメンテナをク
レジットした私の"マージログ"を添付している(必ずしも彼らメンテナが実際
の個々のパッチにしているとは限らないが)。
ドライバの他に、アーキテクチャのアップデートがある(今回は過半数が32ビッ
トと64ビット双方のARMで、PowerPC、x86、MIPS、s390はお休み)。アーキテク
チャの最大の関心事は、おそらく、一見したところ、ARMの人たちはプラット
フォームの仕事を仕上げ、全てのARMv6/7プラットフォーム向けに一般的なARM
カーネルを間違いなくビルドすることができるようになった(そして、ハード
ウェアをデバイスツリーで記述した)事で、特筆に値する。ここまで長かった
ね。グッジョブ。
また一目瞭然だが、ドキュメント、ファイルシステム、一般的なネットワーク、
カーネルのコアについて、よくあるアップデートがある。今頃(訳としては"今
度こそ"?、"今回は"?)だが、Andrewの多くのMM cleanuips(cleanups?)や、他
にも例として、Al Viroのパス名のルックアップがsymlink traveral(traversal?)
を超えてもRCUモードを維持するコミットなどだ。
従って、これらのパッチは全ての人のためのちょっとした何か(?)だ。
(どう訳せばいいのだろう?)
リーナス
# 他にも、過去の英訳メモが少しあるので、
# 恥を忘れているうちに公開してしまおうかと、少し思ってます。
【追記】
上記の第4段落について、AndrewのMM周りのマージコミットは以下のとおりです。
- first patch-bomb
- Andrewの117コミットをマージ
- second patch-bomb
- Andrewの145コミットをマージ
- third patch-bomb
- Andrewの109コミットをマージ
- misc fixes
- Andrewの6コミットをマージ
- small final update
- Andrewの12コミットをマージ
RC1なので、とりあえずマージしたという段階の様です。
あと、「Al Viroの〜」の箇所はよく分からないで訳しています。。。
Al Viroのマージコミットは以下の10件(LKMLのLinusのマージログより)で、
- vfs compat_ioctl fixes
- vfs RCU symlink updates
- vfs xattr updates
- vfs copy_file_range updates
- iov_iter infrastructure updates
- misc vfs updates
- vfs fix
- vfs regression fix
- more vfs updates
- final vfs updates
並んでいるタイトルを見る限り、
vfs RCU symlink updatesがLinusが言及しているもののような気がします。
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