Linuxカーネル4.3をビルド・起動確認してみました

昨日(11/2)、Linuxカーネル4.3がリリースされましたので、
例によって、ビルド・動作確認とバージョン間の変更差分を簡単に見てみました。

ビルド・起動確認

ビルド環境は、前回同様、以下のとおりです。


いつもどおり、以下のビルドスクリプトを使ってビルドしています。


カーネルコンフィギュレーションは、前回(4.2)の.configをolddefconfigで適用しているので、
menuconfigにより手で変更したわけではないですが、デフォルトとの差分は主に以下の記事で過去に設定したとおりです。


ビルド時間は40分11秒でした。
前回は39分で1分増えていますが、今回はバックグラウンドでビルドしている間、
同じマシンで作業してしまっていたので、参考にはならない数字です。


以下のコマンドでインストールし、起動確認できました。

◆ インストール

$ sudo dpkg -i linux-image-4.3.0_20151103052352_amd64.deb linux-headers-4.3.0_20151103052352_amd64.deb

◆ 起動後のバージョン確認

$ uname -a
Linux seven 4.3.0 #1 SMP Tue Nov 3 05:29:24 JST 2015 x86_64 GNU/Linux

差分について

例によって、バージョン間の差分のあるファイル数を調べてみました。

$ git diff --name-only v4.1 v4.2 | wc -l
10929
$ git diff --name-only v4.2 v4.3 | wc -l
10385

v4.2からv4.3の差分のほうが、v4.1からv4.2の差分よりも500ほど少ないですが、
そもそも1万台の差分なので、誤差のようなものかと思います。


また、差分内容については、ドキュメントの差分で、

といった修正がこのタイミングで取り込まれていることから、
v4.3はこれまでよりは余裕があるリリースだったのかなと思います。